経営者が集まる場所で良く受ける質問は『障害者支援って儲かるの?』です。
それに対する僕の回答は
『リスクが取れる程は儲かりません』
です。
もちろん、事業ですからやり方次第で ”売上” は上がります。
でも、”リスク” を取りながらの経営は本当に薄利です。
今から書く事で気分を害される方もいらっしゃるかも知れませんが、これが障害者支援の現場であり現実なので書かせて貰うと
『そもそも話が通じない』
という方が一定数いるという事。
例えば、現状として多額の借金があった場合、金銭管理をしてくれる公的サービスを利用しつつ、長期的目線で返済計画を立てて生活再建を試みます。
しかし、金銭を管理される事を嫌い、
『何で俺の金なのに自由に使わせてくれないんだ!!』
とブチ切れたり
『○○が壊れたのでお金を引き出したい』
と嘘を付くのは日常茶飯事。
そこを注意をしようものなら
『もう他の事業所に行きます』
なんて言いだします。
結局の所、自分が置かれてる現状を全く理解できていない人が一定数いるということです。
やっとの思いで利用契約に繋がったとしても、こちらの努力ではどうしようもない理不尽な利用契約解除が直ぐ裏側にあるということです。
そしてそこには何の補償もありません。
この事業は『自由競争の資本主義経済』と『国民の福祉に資する公的サービス』の狭間にあるというのが、最も理不尽な点なのかも知れません。
国は、『利用者〇人に付き職員を〇人配置しなさい』と言います。
そうなると、利用者さんが増えた時点で職員を増やさなければなりませんが、利用者さんが減ったからと言って職員を簡単に減らす事は全くできません。
分かりますよね? このリスクの恐ろしさ。
滅茶苦茶なリスクを負わされますよ。
僕が福祉系サービスの経営をお勧めしない一番の理由がこれです。
それでもやると言うなら強靭な精神力を身に付けておくことを強くお勧め致します。