平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

ありがたや、ありがたや。

気付けば500記事をとっくに過ぎていました。

 

“記念日”とか“節目”とか、その類の物事には関心がありません。

なので、会社の設立年月日なんかも忘れてしまうほど。

 

『忘れたら倒産!』

みたいなルールがあれば絶対に忘れませんが、日常的に必要ない事柄は毎日綺麗さっぱり忘れてしまいます。

 

これは良くも悪くも

"記憶を飛ばしてしまいがち"

という傾向が出ているからですが、

妻の『この前話したんだけど〜』

という話の始まり方には毎回怯えます。

 

 

そんな僕も、一年前の今頃は今日食べる物に困る様な生活をしていました。(因みに忘れる事が原因ではありません)

 

毎月毎月会社の借金は重なり、従業員さんは定着せず、利用者さんも集まらなくて売り上げもたたずという状況が続き、朝起きた時には毎朝恐怖を感じていました。

 

 

でも、そんな時ほど

"記憶を飛ばしてしまいがち"

という特性が良い方向にでます。

 

 

そうです。

 

毎晩ぐっすり眠れるんです。

 

起きてしまえば一日のスケジュールを考えるのでそのタイミングで辛い現状を思い出しますが、それでも布団に入った直後にぐっすりと眠れる事で体を崩さずに済みました。

 

これは有難い事に、妻が晩酌のお酒を絶対に欠かさずに準備してくれていたからに他なりません。

 

食うに困る状況で、食卓に並ぶ食材も全て借金で賄われていました。

 

そんな中でも、僕の大好きなお酒を欠かさずに準備してくれたのは、本当に有難い事です。

 

僕はその気持ちに応えようと仕事に打ち込みました。

 

毎日毎日、一つ一つを積み上げ、矛盾や理不尽も受け止めなが進んだ時、気が付けば、気兼ねなく好きなお酒が飲める環境になっていました。

 

とにかく苦しかった時は子供の笑顔が辛く、苦しいものでしたが、今では心から笑顔を受け止められる心境になりました。

 

今では袋ラーメンを開ける瞬間にも、感謝の気持ちが湧いてきます。

 

『食べられる事自体がこんなに有難い事なんだ』

 

借金を重ねる中でも、切り詰めて準備してくれたお酒。

 

これが毎日のリセットになったのは間違いありません。

 

妻に感謝です。

 

 

 

あ、なるほど。

 

 

『酒飲んで忘れて頑張れ』

 

 

って、妻に尻を叩かれてたんですね。

 

 

ありがたや、ありがたや。