年に数回召集されてお邪魔してる創業支援セミナー。
今回は中津にお邪魔しましたが、コロナ対策という事もあり、少し広めの会場ですが個別ブラッシュアップという事で、一日三組限定での開催です。
新博多町交流センターは、名前だけ聞くと福岡感がありますがガッツリ中津です。
正面玄関を入ると出迎えてくれるのが
何ともシュールな、その名も『アッシー君』。
鋼の様なそのボディから俊敏さは伺えませんが、何とも前のめりなところにやる気は感じます。
僕も、アッシー君に習って前のめりでお手伝いをしたいと思いました。
さて、肝心なブラッシュアップですが、一人2時間という枠もあった事で、十分にヒアリングする事もできましたし、沢山の要点をお伝えする事ができました。
これだけ時間が十分にあると、とにかく話を深堀して聞けるので、それだけこちらも正確な情報提供ができるのが大きな利点です。
三組の方に共通していた事は、『やりたい事はハッキリしている』という点です。
これは、今までのセミナー参加者にはあまり無かった傾向なのでとても驚きました。
しかし、『どこからてを着けたら良いか分からない』というのは前回同様で、今回もここの部分に重点を置いて話を聞きます。
大体の方が躓くのが『第一歩』です。
既に、カフェを経営されてる方の場合、現在は副業的にやっているけど、本格的に一本に絞る自信が無いとの事でした。
その不安要素をお伺いすると、副業とは言え、今のやり方では利益が殆ど出ていないとの事。
でも、将来的なビジョンは結構明確で、3年後、5年後にはこうなりたいという所まで描いていました。
そんな中でアドバイスさせて頂いたのは、『現実を一回直視してください』ということです。
一か月間の仕入れに関する領収書をしっかりと溜めて、売上もしっかり管理して、実際に利益がいくら出ているのかを見て下さいという事です。
平日は奥様が担当されているという事で、日頃の仕入れも奥様頼み。
そうなると、原価計算も殆どしておらず、どんぶり勘定になっています。
お客様からは
『凄く安い』
『居心地が良くて、長居しちゃう』
という好意的なアンケートが得られていますが、裏を返せば
『原価率が高い物を安く提供している』
『回転が悪く、売上が頭打ちになっている』
事が容易に想像できます。
経営の原点は、『自前で稼ぐ力がどれだけあるのか』を知る事です。
飲食の場合、客席数×回転数×単価で決まりますが、その方は原価計算もどんぶり勘定で、回転数も正確には把握していないという危機的状況でした。
そして、もう一つが『何でもできるが故に何もできない』状況に陥ってるという点を指摘させて頂きました。
というのも、広い敷地面積を有していることから、レンタルスペースとしてイベントなどを開催しているそうですが、その時に利用料金を徴収しておらず、残念ながらキャッシュポイント化できていなかったのです。
稼ぐ力を付ける為には、如何にキャッシュポイントを増やすかが重要です。
その他にも、その土地を使えば何でもできそうな感じでしたが、先ずは自社の稼ぐ力がどれだけあるのか、そこをしっかり精査する事をお勧めしました。
『あれもやりたい』『これもやりたい』は創業期に陥りやすい部分です。
ここでは ”やりたい” のではなく
『あれができる』『これもできる』と言う様に、自分がやりたい事よりも、出来る事を整理して、それをストロングポイントに変えて収益化していく事が重要です。
そのできる事を可視化する為にはアウトプットが重要で、PCでも良いので一度目で見える形にする事がとても重要になります。
副業でも何でも、やりたい事があるならば、一度は『できること』を可視化してみましょう。