今回も、やはり社内で行う配達についてです。
今回の事例は自動車部品の卸売業の場合です。
その会社では、数万点に及ぶ自動車部品を取り扱っており、素人目には判別できない程の微妙な違いの商品が沢山あります。
それは、小さいものは円形状のゴムパッキンからエアエレメント、ブレーキパッドなどで、大きい物はバンパーやドアなど何でもあります。
そこの社長さんと会食している時に、話の流れでバイトを募集しているという話になりました。
社長「ねーね、ちょっとバイト探してるんやけど、誰か良い人おらん？」
僕「バイトって、業務内容はなんですか？」
社長「簡単な配達。」
僕「今までは誰がやってたんですか」
社長「今までもバイト雇ったり、忙しい時は社員も総動員で配達に出てたけど、バイト君が辞めちゃって。というより、実は辞めさせたんよ。」
僕（辞めさせたのに再募集？？これは何かきな臭いぞ。。）
僕「辞めさせたのに募集ってどういう事ですか？」
社長「実は、友達を雇ってたんやけど、配達が無い暇な時も事務所で待機して貰う形になってしまって、無駄がでたんよ。」
僕「でも、それは新たに雇っても同じことでは？」
社長「いや、それが暇な時にスマホでゲームするようになって、、、。」
僕「な、なるほど、、。それは他の社員さんに示しがつきませんね。。社長のお友達となると尚更、、。」
社長「そうなんよ、、。それで辞められると困ったけど、辞めて貰ったんよ。。」
僕「なるほど、そういう事情ですね。 因みに、時給はいくらで出してて、一日何時間位で、月に何日出てたんですか？」
社長「時給は友達という事もあって850円。通常は800円なんやけど。時間は朝の9時から16時位まで。日数はほぼ毎日で25日位出てたかなー」
ということで、今回の募集は
時給800円×7H×25日＝140,000円
これに、ガソリン代 約20,000円
車輌管理費 10,000円？
ざっくり計算でも17~180,000円固定で経費が掛かる計算になります。
実は、ずっと動いている訳ではなく
AMは 配達（主に市内）が2便、集荷（隣町の遠方）が1便
PMは 配達（主に市内と時々隣町）が2便
というスケジュールなのです。
しかも各便とも時間が決まっている為、これだと注文が無く配達が流れると2時間程度空いてしまいます（お友達がスマホゲームに打ち込む理由が見えました）。
そこで、社長さんには知り合いの運送屋さんとの定期便の請負契約を提案しました。
市内1便1,200円（キャンセル500円）
隣町の遠方2,300円（キャンセル1,000円）
時々の隣町は1,500円（キャンセル500円）
モノがどんなに大きくても小さくてもこの価格です。
すると、
| 隣町遠方 | 26 | 2,300 | 59,800 | |||
| 隣町遠方キャンセル | 0 | 1,000 | 0 | |||
| 市内 | 11 | 1,200 | 13,200 | |||
| 時々の隣町 | 7 | 1,500 | 10,500 | |||
| 市内・時々の隣町キャンセル | 35 | 500 | 17,500 | |||
という事で、結果として月々の経費は
101,000円（税込み109,800円）にまで圧縮されました。
最低でも18万円の経費を固定として見込んでいた社長さんもこれにはビックリです。
毎月7万円の固定経費が削減された上に、
スマホゲームをする友人を咎めるストレスからも同時に開放された訳です。
これなら、バイト君が辞めるリスクも無くなりますし、新規に雇用した際の個人情報の管理やらも無くなります。
自動車部品は、先述の通りゴムパッキン1つから受注するので、一個一個を発送すると送料の方が高くなりますし、自動車工場さんは修理を急ぎますから翌日着でも遅いくらいです。
ですので、自社便を抱えるしかなく、長年に渡ってこれを “当たり前” としてきました。
しかし、ここをアウトソーシングする事で経費を削減でき、知人の運送屋さんも10万円程度の収入が見込めるので大喜びです。
あなたの会社でも、慣習的な “当たり前” が存在しませんか？
全国どこでもお伺いし、業務の洗い出しのお手伝いをしますので、お気軽にお問い合わせください。
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