つい3年程前に、金融機関からとある相談がありました。
内容は、宿泊業をやってる事業者が、事業領域の拡大を目的に就労移行支援をやりたいと。
要はコロナで行き詰まったので打開策として福祉事業をやりたいので協力して欲しいとの事でした。
僕は『お役に立てるなら』と言う事で引き受ける事にしたのですが、それもお世話になってる金融機関ですから無下にもできません。
無報酬を条件に研修を受け入れた上で、最低限より少しディープな福祉経営のいろはもふくめて伝えました。
だけど、
昨夜のニュースで知ったのですが、先月末に不正受給が明らかとなり、指定取り消し&賠償請求される事となったそうです。
んー、残念です。
これね、正直な所を言うと監査のやり方にも課題があると思っています。
あ、僕が怒られる?
いや、否定とかじゃ無いんです。
課題があるよ!って言う指摘です。
指摘とはいえ、行政という監督する立場からすれば 指摘=批判 と捉えられがちですが、そうじゃ無い事を重ねて伝えたい所です。
と言うのも、少しでも“定期”とは外れたタイミングでの監査に関しては、誰かが何かしらをタレコんでる可能性が非常に高いと。
そして何よりタチが悪いのが、そのタレコミには基本的には“悪意しかない”という事です。
悪意のあるタレコミをする人は、“いつかは自分が”と意気込んでる人が殆どで、程なく会社を辞めて独立し、前の会社の利用者さんを引き抜くという構図が基本です。
しかし、行政にはこれを見抜く能力は無く、しかも監査に入って微塵でも欠点があれば指定を取り消してきます。
そこに猶予が無いんです。
行政は忙しい?んです。 よね?
でも、善悪の判断だけは慎重にやって欲しいなーと。
前のブログでも書きましたが、ここで言う善悪とは、悪意があったのか、無かったのか。
悪意はどこまであっても悪意ですが、認識の甘さや確認不足のレベルは猶予があっても良いのかなーと。
でも、行政は忙しいので判断材料を集める時間も無いんですよね。
僕はそのニュースを見た時に、直ぐに代表にメッセージを送りました。
『大丈夫ですか?』って。
直ぐに返信きましたよ。
『全然大丈夫じゃありません』って笑
まぁそうですよね。
だけど、返信くれただけでも嬉しかったですし、僕としてはご家族が何より心配でした。
その事を伝えると、
『週明けにでも時間を下さい!』
との事だったので、来週のどこかで渦中の人とご飯に行ってきたいと思います。
『お役立てるなら』って事で、再建を目指すのであれば “正攻法” をお伝えできればと思います。
僕は、福祉事業ってもうちょっと脱皮する必要があると思います。
そしてその為には、行政と事業者が同じ立場で話し合う必要があると思います。
誰の為の事業であり、何が目的なのか。
その目的の達成基準と報酬が比例しているのか。
そして、それは継続可能なのか。
我々の声が政治のど真ん中に届く日は、果たして来るのでしょうか?