建設業界で ”黒字倒産” が激増してるそうです。
これってやっぱり ”ゼロゼロ融資” が生み出した負の産物の一部ですよね。
そもそもですけど、手元の現金が少ない零細中小企業がこぞってこの融資を活用してますけど、手元現金が少ないって事は収益性(利益率)が低い事業だったということですよね。
そんな事業者が陥りやすいのが、ここで言う『黒字倒産』です。
『黒字なのに倒産するの?』
結論、会社は黒字でも倒産します。
これは会計処理上の『発生主義』と言われる処理方法が原因です。
要は、試算表などと言われる財務諸表では売り上げが ”発生した” 段階で帳簿に載りますが、実際の入金のタイミングは翌々月などになるので、その間に資材高騰や人件費の高騰で支出が増えてしまうと ”紙上の金額” と ”手元の現金” に差が生れるのです。
しかも、受注が好調となれば契約が増えますので、その分の ”売掛金” も増えてしまいますが、これも試算表には上がりますので益々の ”売上増” となる訳ですね。
これが ”黒字倒産” です。
本来、今回のゼロゼロ融資は『当座の資金確保』くらいの気持ちで受けれる企業だけに絞らないといけない所を、『出先が決まってる』くらいに厳しい所に貸し付けた事に大きな問題があるのです。
本来であれば、先々の売上が期待できるのであればつなぎ融資などで当座をしのいで利益を確保すれば良いのですが、ゼロゼロ融資を受けたところは ”融資枠の先食い” をしてしまっていてそれもできない状況に陥っているというのが現状です。
物価高。
資材高騰。
人件費高騰。
今の政治ではこれらを支える事は難しいでしょうね。