同業の経営者であるA君から相談を受けました。
内容は至ってシンプル。
「どうやったら黒字化できるんですか!」
答えも至ってシンプル。
「利用者さんを増やすしかないよね。」
かれこれ半年以上前から同じような相談を受け、かれこれ半年以上前から同じ答えを伝えていますが、かれこれ半年以上前から状況は変わっていないようです。
話を聞くと、利用者さんへ支払う工賃の原資となる ”事業費” も足りていないらしく、休日にはA君夫婦でイベントに出店して二人してせっせと稼いでるそうです。
それもそれで事業費の捻出方法としてはあるのかも知れませんが、その出店には利用者さんどころか従業員さんすら関わっていないそうで、何とも本末転倒感が否めません。
A君の事業所にも宿泊施設から客室清掃の依頼が来ているそうですが、従業員さんから「ウチの利用者さんでは外作業はできない」と断られてるそうで、結局は内職系作業のみとなっていると。
ウチは作業を多角化する為に営業活動を行い、就労支援としては異例の部類に入る程の高工賃を実現しています。
その目的は「選択肢を増やす」こと。
内職系は内職系で役割があって、もちろん世の中の役にも立っています。
ですが、それ一本だともちろん工賃は上がりませんし、一般就労にも繋がりません。
もう一回考えて欲しいのは、「誰にどうなって欲しいと願ってるの?」という問いです。
現状だけ考えると、内職系作業をサポートしてる従業員さんが普通にお給料を貰ってぬくぬくとしてるだけにしか見えません。
もちろん、従業員さんが働きやすい環境を整える事も、幸せになってもらう事も大切です。
だけど、A君夫婦は休日返上や時間外で事業費を捻出していたり、利用者さんには工賃を月額1万円も支給できていなかったりする訳です。
話は少し変わりますが、僕はA君が所謂 ”綺麗ごと” を言ってるのがとても気になっています。
「就労支援の赤字は本業(元々やってる個人事業)で穴埋めしている」
「買収の話があった時、見捨てておけないと思った」
「こうなる事は覚悟の上で買い取ってる」
違うくない?
それって違うくない??
覚悟を持って買収したのであれば、利用者さんの工賃上げましょうよって話です。
A君ご夫婦が汗水垂らして事業費稼ぐのは自由ですから何とも言いません。
でも、本業で穴埋めしてる事の危うさも、経営者の一人なら感じて無いとヤバいと思います。
楽しみを持って通所してくれてる利用者さんの為にも、もう一回考えて頑張って欲しいなーと。
これって老害?笑