平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

申請主義マジでやめて欲しい。

お役所様に処遇改善加算の申請書を提出していなかった様で、4月5月の給付金総額が減らされるそうで、金額にしてザっと14万円減。。

 

処遇改善加算とは、そもそもですけど他の業種と比べて介護業界の年収が低く、なり手が少なかったり離職率が高いという理由で設けられた制度のはず。

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なのに、これには”計画書”と”申請書”の提出が必須なんですよね。。

 

 

必ず ”手間” を要求する姿勢に対して『え?介護系職員さんの給料を上げたいの?そうじゃないの?』って思います。

 

 

計画書と申請書の提出が必要である事には理由があって、単に給付金に上乗せして支給しちゃうと事業所側が介護職員の給料にちゃんと反映するか分からないので、しっかりと職員さんに反映させるかをチェックする必要があると。

勿論、我々に支払われる給付金の原資が税金なので、その使い道に関しては透明性を確保する必要があると。

 

その理由付けは理解できます。

 

でも、という事は『そもそも我々経営者に対してそんな目で見てるんですね!!』って事です。

 

 

僕からすると、『計画書と申請書を出せ!』って言ってる時点で、『お前ら、少しでも加算が欲しけりゃ出(土下座)しなよ』って言われてる気がしてなりません。

 

これって、処遇改善加算だけじゃなくて、コロナ関連の給付金もそうですが、国から支払われるお金に関してはその殆どが ”申請主義” なんですよ。

 

 

さて、では逆に考えてみましょうよ。

 

申請主義の仕組みじゃないと、本当に経営者はお金を自分の懐に入れるのでしょうか?

計画書と申請書を出せば、介護職員さんにお金が必ず行き渡ると言い切れるのでしょうか?

 

答えはNOですねー。

 

悪意を起させない ”仕組みづくり” は大切だと思うんですけど、僕はそれが ”申請主義頼み” では全く持って無意味だと思っています。

 

何せ、この仕組みでも懐にも入れるし、分配もしない事もできます。

 

僕が国保連からの ”メール” に気付いていなかった事が原因ですが、国保連が電話をくれたのは申請書提出期限の2か月後の今日。親切ですよねー。電話くれるんですから。

 

『えーっと、SICさんは申請書出て無いんで、4月5月の処遇改善加算は支給できませんので。 そんで、6月分から欲しいなら、計画書と一緒に出してねー。よろしくー。』ガチャン。

 

いやー、国民の為に良く働いてくれてます。

 

 

でもねーー、何かが違う。 何かが間違ってる。

 

 

何が間違っているのか?

 

 

制度を間違えてるのよね。

 

 

職員さんは悪くない。。(以前、特別雇用開発助成金の関係でも、同じようなケースでハローワークとやり合った事があります。)

 

 

海外と比較するのもなんですが、アメリカを含むEU先進国の中で ”申請主義” をやってる国なんて(たしか)ありません。

 

これは正しく国民性の表れで、海外では

①資本主義

資本主義とは - コトバンク

性善説

性善説とは - コトバンク

③寄付行為

がしっかりと定着しているからだと思われます。

 

①資本主義に関しては、海外の先進国は本当の意味での実力主義でもあるので、儲ける事を善として経済活動をやってます。

そうなると、優秀な人材が必要で、その人材を確保する為にもしっかりとした報酬を支払います。

それが出来ない企業は人が集まらず、淘汰されるだけです。

 

それだけなのに、やれ有給休暇じゃー、週40時間労働者じゃー、最低賃金じゃーと言って企業を縛り倒しますよね。

 

『待遇が悪い会社には人が集まらない』となれば、資本主義の考え方からしても生産能力を高める事ができない訳で、成立しないんです。

 

なので、岸田総理が『新しい資本主義の実現!』なんて言ってますけど、そもそも日本では資本主義は定着してないと考える方が自然ですからね。なのに、そこに『新しい!』なんて付けるのは違うかなーと。

 

②の性善説は、日本こそ田舎に行けば鍵を掛けない家もあるので前提としている様にも見えますが、事が役所の仕事となると、やれ『現場写真を過程毎に出せ』とか、『申請から許可まで、審査が2か月程度掛かります』なんて言って徹底的に疑ってきます。

これは何故か?

先述した様に、『血税が使われてる以上、透明性が大事』だからに他なりませんよね。

 

でも、海外の先進国ではなりふり構わず先に振り込んできます。申請なんてさせません。

コロナ給付みたいなのもを支給した時にも、日本円にして数百万円程度の誤送金があった様ですが、誤って振り込まれた人は申し出て返金したり、不要と判断した人の中には返金や寄付を申し出る事もあったそうです。

 

日本って、『どうやって防ぐか』しか考えないんですよね。

問題が起こってから対処法を考えるのではなく、問題が起こらない様に仕組みを作ろうとするんです。

 

バカげてますよね。

 

その考え方だから、コロナ対応だって後手後手に回るんですよ。

 

他のB型事業所さんでは、利用者さん同士の連絡先交換を禁止している所がかなりあるそうですが、その理由が『利用者さん同士の問題を防ぐため』だそうです。

 

結局そうなんです。

 

過去に問題があったとしても、それはその ”利用者さん同士の問題” であって、そもそもの根本は ”連絡先交換” じゃないんです。

 

なのに、問題の本質を解決せずに連絡先交換の禁止という安易なルールを決めちゃう。

 

一部では喧嘩が無くなるかも知れませんが、逆に言うと仲良くなる人もいないでしょう。

 

 

いつまでこの申請主義を続けるのでしょうか?

 

生活保護にしても何にしても、『申請あってから検討します』ってスタンス、そろそろやめて貰えませんかね?

 

何で上から目線なん。。

 

あー、腹立つ。。