平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

コロナ禍で売上を伸ばした、そんなに美味しくないラーメン屋さん

毎週火曜日は、会社提供の弁当では無く、近所のお店に好きな物を食べに行くようにしています。

一人で美味しい物を食べる事への罪悪感が20%位はありますが、子供と一緒だと行き辛い中華料理店や、カウンター席でサクッと食べたいラーメンなどの楽しんでいます。

 

今日も二年ぶりくらいの訪問になるラーメン屋に行きました。

 

何故二年ぶりかと言うと、ズバリ!好みの味じゃないから!!

 

確か、もう5年以上になると思うのですが、そのラーメン屋さんが新規オープンの時に行った時のラーメンが物凄く美味しかった印象で、『ここならまた来たい』と思っていました。

 

しかし、その後はお店が繁盛し始めた為なかなか入れず、結局2回目に行ったのは初回から半年が過ぎていました。

 

やっとの思いで来店した僕は、ワクワクしながら注文を待ったのですが、出てきたラーメンのスープをすすって愕然としました。

 

『えっ?』

 

なんか、前より2倍以上薄い感じがしたんです。

 

シンプルに、出来たラーメンにお湯を足した感じです。

 

それでも、お腹を空かせて行っていましたから、替え玉もしました。

 

でも、ホントに薄くて辛子高菜で何とか味をごまかしながら完食。

 

その後も、『あの時は大将の体調が優れなかったんだ。』と言い聞かせ、年一ペースで行くか行かないかを繰り返していました。

 

 

食〇ログでの評価もそこそこで、そんなに流行ってる雰囲気もありません。

 

そして、コロナ禍となり『いよいよ厳しいか?』と思っていましたが、定休日以外は休んでる様子も無く、混み合う事も無さそうでそれなりに営業を続けている様でした。

 

 

そんなある日の事。

 

お店の前に2~3人程度立ちすくんでいる人を発見!

 

 

僕は最初、定休日を間違えたお客さんがあたふたしてるだけかと思っていましたが、店内のカウンター席が埋まっていることからまさかの ”行列” と判断。

 

そして、数日後見てもまた行列のような人々を発見したのです。

 

 

今度は駐車場の張り紙を見てるだけかとも思いましたが、そうでも無い様子。

 

『んー、これはおかしい。』

 

 

 

これまでランチタイムにも、カウンター席が埋まってる印象はありませんでした。

 

 

なのに行列です。

 

不思議に思った僕は、その謎を解明すべく、本日2年ぶりの来店を果たしたのです。

 

注文したのは『きくらげラーメンのバリカタ』一択です。

 

 

程なくしてラーメンが到着しましたが、見た目は以前よりネギが多い位でさほど変わらず。

 

(ならば、まさかスープが劇的に、、)

 

『ズズズ、、、ゴクリ。。。 んっ!! ここれは!!』

 

 

『い、以前にも増して薄くなってるではないか!!!!』

 

『おかしい、2倍が3倍になってる。。 な、ならば麺か!!』

 

『ズズズ、、、、。。』

 

結果は、

『あれ?バリカタ注文したよね??』

と思ったくらい柔らかく、しかも相変わらず粉っぽい。。

 

結果、僕にとってそんなに美味しくないラーメン屋さんの印象は変わる事がありませんでした。

 

では、なぜ行列が出来ていたのでしょう。

 

僕が店を離れる時も、元気のいいお兄ちゃんが2名並んでました。

 

 

『おかしい。。 何かがおかしい。。 スープは寧ろ薄くなってる、麺は相変わらずコシが無い。。 なのになぜだ!!』

 

僕は近隣駐車場まで歩きながら、真剣に考えましたが、車に乗るまで答えは出ず。

 

エンジンをかけようと、クラッチを踏み込んだ所で

『なるほど!!その手があったか!!』とひらめきました。

 

 

入店して気付いたのですが、コロナ対策という事でカウンター席にはパーティションがあり、10席あったのが7席に減らされ、座敷に目をやると4人×4席が4人×3席に減らされていたのです!!

 

要するに、26席あった定員が20席に減った事で、稼働できる席数が24%も減っていたのです。

 

今までは25人のお客さんが同時に来店しても並ぶことが無かったのに、21人目から ”行列” として扱えるのです。

 

日本人って行列に並ぶの好きですよねー(笑)

少々待たされても、あまり苦にならない人も居ますよね。

 

かといって、本当に美味しくなければ長続きしませんし、コロナも一年以上なりますから ”あっさり豚骨” 好きのハートを上手く掴んだのでしょう。

 

座席数が減れば、営業時間内の回転数は必ず落ちます。

 

お客さんに『早く食べて、とっとと出て下さい』なんて言いたくても言えません。

 

だからでしょうか。

 

 

店員さんが一人増えて4人体制で回していたのも、経営者として英断なのかも知れません。

 

実際に、一杯目のラーメンは注文から1分少々で提供されましたし、替え玉に至っては20秒ほどで提供されました。

 

もちろん、大将の腕が上がっているのもあるでしょうが、全体的に提供までの流れがスムーズだった様に感じます。

 

おさらいです。

 

①座席数減らす

②行列を作って人気店を装う

③店員数を増やして提供スピードを上げる

④大将が腕を上げる

⑤スープを3倍に薄めて原価率を下げる

 

どうやら、コロナ禍にあって売り上げを伸ばした要因はここにありそうです!!

 

んな訳ないか(笑)