平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

『就労支援やりたい』とか言いながら単価を叩いてくるのってどうなん?

週末はグッと冷え込む予報になっていますよねー。

 

しかも、寒さのピークと言われてる正にその日は、子供のサッカーの試合が入っていて、車出しするので一日中外になります((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 

北海道にでも行く位の気持ちで準備しておかないと、大変な事になりそうなので念には念を入れて行きたいと思います。

 

 

さて、今日は就労支援の単価についてです。

 

SICは、作業に見合った正当な単価を頂く事を心掛けています。

 

その理由は、シンプルに利用者さんの工賃に反映されるから。

 

ここで言う ”正当” とは最低賃金の事では無く、就労訓練としての正当な単価だと定義しています。

 

 

どうしても、”障害者さん” (”さん”を付ければ良いと思ってる?)というと ”単価が安い” と見られてしまいますが、僕はその概念を何とかしたいと思っていて、他の事業所に比べれば強気とも取れる金額設定にしています。

もちろん、先方さんとの話の流れから、最初は低い単価を設定する事もありますが、その際には『将来的には単価を相談させて下さいね』と条件を必ず付けます。

 

実は、先日も別府ならではとも言える共同温泉の掃除についてのご相談を頂きました。

 

結論から言うとお断りさせて頂いたのですが、その理由は、こちらが聞いても無いのに先方さんが先に単価を言ってきた事です。

『どこどこに話をしたら1,500円って言われたので、杉本さんの所で1,000円でやって貰えないかと思いまして』って。

 

作業内容なども含めて詳細は何も聞いていないのに、
『大体一時間位の作業』

『他の精神障害の方にもやって貰ってる』

『アルバイトがいるから、週に1,2回でも大丈夫』

ってだけの情報だけで、『他がやってくれないから、おたくどう?』ってさ。

 

ちょっと順番違うくない?何ならバカにしてます?(笑)

 

 

もちろん別府の温泉文化を守るという意味では、非常に重要な問題だと思っています。

このまま高齢化が進み、若者が県外に出て行けばいずれは行き詰るでしょう。

そうならない為にも、地元の就労支援の活用自体は大歓迎です。

 

でも、そもそも単価を叩かないとやっていけないって事は、仕組みや料金体系が崩壊してる状態だと思うんです。

 

僕だったら、

『1,500円で発注できないなら入湯料を上げるべき』

『入湯料に見合った施設にするべき』

が先だと思いますね。

 

そして、僕がお断りをした一番の理由が、先に

『障害者の就労支援をやりたい』

と言われた事にあります。

 

仕事さえ与えていれば、単価が安くても支援になるとでも思われてるのでしょうか?

 

我々って、掃除の業者じゃないんですよねー

 

就労支援の本当の難しさって、知的・精神・身体のそれぞれに障害のある方の能力を、いかに最大限引き出すかにあるんですよ。

 

それが、我々の本来のミッションです。

 

なので、個々の性格や障害などを熟知する必要がありますし、その上でクオリティを満たすというミッションまで付いてくるんです。

 

特性によっては、出来る作業と出来ない作業もありますし、遅くても少しの工夫で出来る作業が増えたりもします。

 

そして、失敗を引きずったり、失敗した事で感情が暴露してしまう人もいますが、その気持ちを落ち着かせる能力も必要だったりします。

 

『障害者さんって、真面目に作業するよねー』

『障害者さんって、細かい作業とか得意だよねー』

『障害者さんって、、、』

 

もう、この考え方をどうにかしなきゃなーとつくづく思います。

 

人によってはそうかも知れませんが、人によっては全然違います。

 

真面目に作業に取り組まなかったり、サボったりする利用者さんだっていますよ。

 

細かな作業が苦手で、長時間座ってられない人だっています。

 

だって、人間だもの。

 

 

これからも、見積もり提出時には

『え? 意外と高いね。。 こんなにするの??』

と言われる事を目標に頑張ります。