平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

就労支援事業が軽視されてません?

季節外れの真夏日が続いています。

 

 

しかし、6日以降は急激な冷え込みに注意が必要との事なので、体調管理には気を付けたいと思います。

 

 

 

 

さて、今日のテーマは就労支援事業の現状に少し触れてみたいと思います。

 

 

 

就労支援事業とは、平たくザックリ言えば『障害のある方へ就労の機会を提供し、賃金を得ると共に社会参加を促進する』事を目的とされている事業です。

 

 

なので、そもそもとして『作業(仕事)の提供』が不可欠な訳でして、その作業を確保する事が必要になります。

これは、他の福祉事業所には無いハードルでして、高い工賃を支給する為には単価の高い作業が必要ですし、単価の高い作業を行うには技術や道具が必要になります。

 

 

 

そうしてやっと事業が成り立っているというのにも関わらず、給付費の単価は下がり続ける一方なんです。

 

年度別に見てみると

令和2年 一人当たり8,687円/日

令和3年 一人当たり8,367円/日

令和4年(9月現在)一人当たり8,257円/日

となっており、二年前より400円以上も下がっています。

 

 

『たかが400円』と思われるかも知れませんが、されど400円』なんです!

 

 

ウチの場合、一日平均は13人を数えます。

400円×13人=5,200円/日

5,200円×30日=156,000円/月

 

ほらね。

 

 

高卒1年目の月給くらい違うんですよ。

 

 

年間にして、なんと1,872,000円も変わってくるんです。

 

 

 

これもお上が決めた事。。 文句なんて言えませんし、そもそもどこに言えば良いか分かりません。。

 

 

 

 

これに対し、新規参入が相次いでる放課後等デイサービス事業は活況です。

 

 

 

毎年、倍々ゲームで新規参入が相次いでるのは何故かお分かりですよね?

 

 

 

そうです。

 

 

 

給付単価が12,000円を超えるからなんです。

 

 

 

 

こっちは営業活動して仕事作って、現場に行って初めて成立します。

 

 

 

なのに、放課後等デイサービスは15時過ぎにお迎えに行って、18時頃までサービス提供したらそのまま送迎で終了。

 

 

しかし、最近ではその "サービス内容” に疑問符が付く事業所すら出てきてます。

 

 

 

実際に、前の会社で放課後等デイサービスの運営に携わっていましたが、その頃はまだ黎明期で競合も少なく、良い方は悪いですが収益の柱に育てるのには苦労しませんでした。

 

 

あれから5年以上経つというのに、未だに高い報酬が維持されてるのには疑問しかありませんね。

 

 

 

国はいつも、新たなサービスを作るに当たっては『サービスの多様性』の名のもとに新規参入を促す手段として、給付単価を爆上げし、尚且つ参入障壁をゴリゴリに下げてきます。

 

 

しかし、障害福祉サービス全体での給付金の枠は決まってる訳ですから、どこかを削らなければいけません。

 

 

 

そこで割り喰ってるのが "就労系サービス” なんですね。

 

 

 

 

行政は、給付費の単価を平均工賃額に準じて7段階に設定しています。

 

 

これは、工賃を上げる努力を事業所に求めるもので、全国平均とされる時給180円台では6,000円程度に設定されています。

 

 

その中でウチが8,000円台をキープ出来てると言う事は、それだけ高い平均工賃を維持してるという事です。

 

 

 

なのに!! それでも毎年の様に下げ続けられているのが現状です。

 

 

 

さっきも書きましたが、作業を作り続けるって結構大変なんですよ。

 

 

 

 

国葬もそうですけど、国民の声って国には届かないんだなーと思いますね。