創業支援をしている知人から、セミナーでのメンターを依頼される事が年に数回あるのですが、その様式は様々で、スクール形式や個別ブラッシュアップなど、段階と状況によって変わります。
スクール形式でも、僕はできるだけ個人にスポットを当てて話す事を心掛け、個別感を出せる様に工夫しています。
実は、悩みというのは十人十色に見えて、意外と共通している部分が多いのが実態でして、様々な参加者を一人一人違う角度から掘り下げる事で、ほぼ全員が
『みんな同じところでつまづいているんだ』
という事に気付きます。
事業内容は皆さん違うので、共通する一点以外は個別にアドバイスする必要があります。
そこで僕がメンターとして心掛ける事は
①批判やダメ出しは絶対しない
②相手の話をしっかり聞く
③何をやりたいのか、何が問題なのか、本質を見抜く
④やりたい事と、本来やらなければいけない事を分けてアドバイスする
⑤話が散らからない様に、的を絞って話をする
という点です。
ダメ出しをせずに相手の話をじっくり聞く事で、相手が話しやすい環境にします。
そうすると、色々とお話してくれるので、本心を伺う事ができるのです。
そこで大切な事は、出来るだけ相手から資料のコピーを準備して貰う事です。
相手の話を聞きながら、その紙に色々とメモを残して問題点をあぶり出し、最後はその紙を参加者に渡すのが目的です。
本当に多いのが、
『あれもできる』『これもできる』と仰る方と、
『やりたい事はハッキリしてるけど、何から手を付けて良いか分からない』と仰る方です。
『あれもできる』と仰る方の殆どが人生経験が豊富で知り合いも多く、ご自身の技術や能力で不足があれば知人の力を借りようとします。
逆に『何から手を付ければ。。』と仰る方の殆どが、自分一人では解決に導けず、かと言って誰かの手を借りる訳でも無く足踏みしている状態です。
どちらのケースでも共通しているのが、上記の③にある
『何をやりたいのか』
『何が問題なのか』
という本質を見失ってるという事です。
実は、どちらもケースも初めは『これをやりたい』という意思を持って来られてます。
しかし、その目的を達成する為に、『やらなければいけない事』は殆ど考えていない事が原因でストップしてしまったり、⑤の様に話が散らかってしまうのです。
今の世の中、福祉施設もコーヒーショップもネイルサロンも学習塾も、十分すぎる程の数があります。
その中で新規開店するのであれば、”他社との差別化” は絶対に欠かせない要素なのです。
しかし、そのストロングポイントを絞り切れていない方が殆どなのです。
”競合他社に勝たなければ負けてしまう。”
確かにそうですが、その考え方では ”勝者” が出来る反面で、 ”敗者” を作らなければいけません。
そうでは無くて、『これなら他社と差別化ができる』というストロングポイントを一つでも多く作る事が重要になるのです。
そのストロングポイントは=(イコール)でキャッシュポイントにもなる訳で、経営していく上では絶対に欠かせない要素だったりするのです。
市場規模が1,000という数字だとすると、これから100を他社から奪うのか、それとも新たな付加価値を生み出して1,100を作り出すのか。
人口減少などの絶対数が目減りしている業種で、新たに100を作るのはほぼほぼ無理です。
しかし、まだまだ掘り起こせるニーズがある業種であれば、100を新たに作るのは絶対に可能です。
美容室やネイルサロンもそうですが、この業種はお客の奪い合いの面が大きい業種ですが、であるならば尚更の事、新たな付加価値が欠かせないと思います。
『負けない経営』
これをやるには、今まで常識とされてきた事を、
もう一度、斜めから見るという視点が重要になります。
『本当にそれで良いの?』
『本当にそれしか無いの?』
『もっとこういう世の中になった方が絶対幸せ』
『世の中には絶対はあり得ない。』
そう仰る方もいますし、僕も心の片隅ではそう思ってしまう時もあります。
でも、世の中を動かす推進力って、自分自身の心の中には
『絶対』
というキーワードを据えていないといけない事も確かです。
常に、自分自身に ”軸”を持って、そこから少しずつ枝葉を広げていってもらえたらと思います。
最後に、ブログを読んで下さった方にこの一曲を。
大事MANブラザーズバンドで『それが大事』。