会社を始めて事業拡大してきたり、関わってくる人が増えると色々な問題が生じますよね。
みんな仲良しで、リーダーの下でガバナンスが取れれば良いんですけど、僕の経験上では従業員さんが5人を超えた辺りからちょっとずつ自由な人が出てくるイメージです。
特に少人数から初めて組織が大きくなり始めると、初期メンバーに近い人から先輩風を吹かし始めて、「その位良いんじゃない?」と独断で判断を下す事も。
それはそれで、正しい判断であればスピード感が出て良いのですが、予もすれば事故に繋がったり社風が緩すぎてしまう事もあります。
組織の最小人数は2名です。
夫婦でも立派な組織。
そこには、厳格で無くてもルールが必要ですし、暗黙も含めてルールは形成されます。
時には話し合いをしながらルールを積み上げていく事で、お互いが安心して生活できるのではないでしょうか?
会社でも、他人同士の集まりとなれば尚更です。
法的には、従業員が5名を超えた時点で労基署に就業規則の提出が義務付けられていますが、この就業規則とは ‟会社の憲法” とも ‟会社の法律” とも言われるもので、これを破ると経済的や社会的制裁を受ける事もあります。
以前の会社は最終的に従業員数が50名を超えたので、当然ですが就業規則を作成し、労基署に届け出ました。
その際、労基署の担当官から驚かれたのがその条項の多さです。
何と条項数が100を超えていて、何なら他の条項と被ってるんじゃない?というほど凄く細かな事まで書いてありました。
なぜそこまで増えたかと言うと、従業員数が30人を超えた辺りからとんでも社員が増えた事によります。
普通の? というより他社では考えられない事が頻発し、それに対抗する形で条項が増えていきました。
驚きの条項の代表格は
①サンダルで通勤してはならない(クロックスなど、踵があるものも含む)
②会議中ガムを噛んではならない
③上司の命令には従おうね
という程度のものです。
何故このルールを書かなければならなかったのでしょうか?
それは、
サンダルで通勤し、そのままサンダルで勤務する人が出たから。
そして、幹部との面談の時にガムを噛みながら会議室に現れた人がいたから。
そして最後が、移動も含めた辞令に従わない社員がでたから。
です。
これは極端な事例ですが、ホントにこんな感じの社員が出てしまったんです。
就業規則は分かりやすさが重要です。 そして、皆がいつでも読める場所に保管する事が求められています。
ただ作成するだけでは不十分で、共有してこそ意味があります。
賃金規定もしかりです。
給料の根拠を示し、それに従い支払いをする事が重要です。
これは、労使双方の係争を避ける事が目的であり、お互いの権利を縛るものであってはなりません。
僕は作成当初からネットで書式を引っ張ってから作成しましたが、ベースだけでも専門家に依頼されることをお勧めします。
ルールが無いと無秩序になります。
厳格なルールが無くても秩序が保たれるのであれば必要ないでしょう。
しかし、様々な考えを持った人が集まるのが組織です。
今一度、就業規則を見直してみては如何でしょうか?