東京都の小池都知事が、国が掲げる「脱ガソリン車」の方針よりも、5年以上早める事を決めたと。
各都市が独立して目標を定めたりするのはよくある事の様で、国の方針を後押しする意味でも東京が先行して方針を固める事には意味があるという意見もあるようです。
確かに、どこよりも早く独自に方針を打ち出すとなれば、リーダーシップを発揮している様に思われがちですが、僕からみると、”5年以上の前倒し” には根拠が全く無いと感じています。
ただ単純に、”国より厳しい規制” を打ち出しただけだと。
東京という都市は、日本中のどこより多くの車が集まっている場所です。
そして、どこよりも企業が多く、人口が多い都市です。
であるならば、もし自動車メーカーの開発が間に合わず、規制に掛かる車輌ばかりになった時はどうするのでしょうか?
結果的に、『時限措置』としてあっさり規制を緩和し、有名無実化することでしょう。
規制緩和を前提とできる方針って、そもそも意味ないと思います。
要するに、国より厳しい規制をぶち上げる事が目的になってるだけだという事です。
メーカーが開発に間に合わなくても、本気で規制をするという気持ちが全く伝わってきませんよね。
実際、開発が間に合わず、企業が新基準車を導入できないという状況になった場合、考えられるのは
1、新車が購入できないので、昔の基準の車が更に古くなって大気を汚す
2、都内では営業活動ができないので、都外へ転出する
事くらいは容易に想像できます。
都にとっては税収の要である、法人税の減収を甘んじて受け入れるという事でしょうか?
本気度が見えない理由は、その先に懸念される事態も想定し、それを乗り越える、それでも実行するという覚悟が示されていないから。
その覚悟が示されていない ”ぶち上げ” には全くもって意味が無いと。
なんか、リーダーシップを勘違いしてるなーと思っちゃいます。