平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

就労B型運営にまつわるジレンマ

昨年10月1日付で就労継続支援事業所B型として指定を頂いてから、今年の3月で半年を迎えました。

 

これにより、4月1日から謎の最低単価から抜け出す事が出来たと同時に平均月額工賃が30,000円超、平均時給単価が395円だった為、給付金の算定単価も上から二番目の水準まで一気に駆け上がれそうです。

 

しかし、ここにきてジレンマが。。

 

平均工賃30,000円越えと聞くと、県の職員さんも驚かれるほどの高単価なのですが、勿論内容もハード気味になります。

 

したがって、見学に来て頂いてもなかなか利用に結び付きにくいというのが実感です。

 

ハード気味とは言っても、10名以上の利用登録は頂いていますし、全員が全員ともハードな作業をやっている訳でもありません。

 

それでも30,000円越えになる理由が、箱折や箱詰めなどの軽作業でも単価が良い点にあります。

 

スバルには、月額工賃が40,000円を超える人もいます。

 

しかし、そこに辿り着くにはそれなりの作業をこなさなければなりません。

 

出張洗車やチラシ配り。

 

家具の解体に店舗・旅館の清掃業務など、寒い暑いは当たり前です。

 

十分な休憩を取りながらの交代での作業は、体調を崩すほどのハードさではありません。

 

しかし、高単価の事業では利用者さんが集まりにくい傾向にあり、経営としては苦しくなります。

 

それでも、「利用者さんに高単価の仕事を提供したい」との一心で、何とかここまで踏ん張っているというのが現状です。

 

高単価の作業を準備する理由は

①利用者さんのQOL(クオリティー オブ ライフ)の向上

生活保護からの脱却による自立心、自尊心の獲得

③技術を身に着ける事による安定収入

 

です。

 

ここに辿り着くまでには様々なハードルがあります。

 

でも、ハードルを一つ一つ目の前に並べてからできる事を探してクリアしていけば、必ず目標は達成できると思います。

 

先日も、利用者さんから嬉しい相談がありました。

その相談の内容は

「来年1月に時給300円に到達したいけど、その為にはどうすれば良いか?」

というものでした。

 

その利用者さんは、スバルに来てから収入が良くなった事もあり、「これ位稼げればいいや」という理由で休みがちになってしまっていました。

 

これは、高単価の完全な副作用です。

 

短時間で稼げるから日数を減らす。

 

これでは、完全にスバルの思いの真逆になってしまっていました。

 

そこで、その利用者さんとも頻繁に面談を重ねる中でモチベーションを高めれらる様に話をしていたところ、先述したような相談に繋がったのです。

 

僕は嬉しくなり、1月までのステップを提案しました。

 

「先ずは2か月間これを頑張ったら時給200円にアップ」

「次の3か月間これを頑張ったら時給を250円にアップ」

「最終的にここまで頑張れたら時給を300円にするというのはどう?」

 

といった具合です。

 

話はまとまり、本人さんも今では積極的に作業に取り組んでくれるようになりました。

 

このままいけば、5月の月額工賃は50,000円を超える計算です。

 

この様に目標を持って取り組める方には良い事業所になれると思いますが、なかなかここまで到達できない現実があります。

 

もっともっと情報発信をして意欲のある方にスバルを知って頂き、一緒になって目標達成に進みたいというのが願いです。

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