平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

障害者雇用率水増し問題の続報

先日、国の機関が障害者雇用率を水増ししていた問題について進展?平行線?寧ろ後退?があった様です。

 

議論の中身は最大の課題の一つでもある、各省庁への罰則(罰金)についてですが、新聞の記事によると議論の中でも「原資が税金である以上、企業同様の罰金はそぐわない」という事になった様です。

 

僕もそれはそうだと思います。

 

そこで今、‟案”として挙がっているのが、各省庁の雑費にあたる「庁費」を翌年から減額するという案だそうです。

 

ここで振り返ると、企業は未達成の場合、障害者一人当たり月額5万円の納付金の納付が義務付けられています。

H30年4月以降、さらに対象企業も従業員数50人→45.5人と拡充され、法定雇用率も民間企業で2%→2.2%へ引き上げられました。

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厚生労働省

詳しくは厚生労働省HPへ ↓

www.mhlw.go.jp

 

この雇用率の引き上げは、国や教育機関など、様々な公的機関も対象になっています。

 

そして、今後も引き上げや拡充は続きます。

 

民間企業は既にその対応に苦慮していますが、今後さらに頭を悩ます事になるでしょう。

 

 

しかし、各省庁が未達成の場合は「庁費減額します!!」とは言っても、結局は別の勘定科目をお得意の‟水増し”すれば良い訳で、その効果は懐疑的です。

 

しかも、もし本当に庁費を減額(いわゆる削減だと思いますが)して、本当に成り立つのであれば、

 

「じゃあ今まで削減努力をしてなかったってこと??」

 

ってなりません??

 

いずれにしても、可笑しな話にしかならないかと。

 

結局は、目標の数値設定とか達成率とかそいういう事ばっかりに頭が行っちゃって、本質的な議論が皆無である事が最大の原因なのに、未だにそんな話ばかりしてますよね。

 

目標値の設定は絶対に必要です。

 

でも、毎回言ってますけど根拠が無さすぎるんですよ。数値自体に。

 

2.2%、5万円、45.5人。

 

全ての数字に根拠が見えないんです。

 

根拠が無い数値を目標にしてるから、元々の理念が見失われてしまうんです。

 

逆に言うと、既に理念を見失ってるから、目標数値も根拠が無くなるんです。

 

官僚の方々が頭脳明晰なのは百も承知です。

 

日本の頭脳です。

 

しかし、現場のプロフェッショナルかといえばそうではありません。

 

毎回言っていますが、現場の声を取り入れるべきです。

 

企業の声も、障害当事者の声も、全て取り入れるべきです。

 

 

 

話は変わりますが、昨日の報道番組でコメンテーターのデーブ・スペクターさんがカルロス・ゴーン被告の10億円にも上る保釈金について秀逸なコメントを残したのでご紹介します。

 

 

 

デ「今回の10億円の保釈金。これを日産に肩代わりさせてたとしたらゴーンさんも反省してないなーってなるんですけどねー」と。

 

 

デーブ・スペクターさんは皆様もご存知の通り、アメリカンジョークのパイオニアで、更にはお笑い芸人「ますだおかだ」の岡田さんよりも前に滑り芸を確立したパイオニアでもあります。

 

アメリカンジョーク=面白くない という方程式を日本になじませた功績は多大ですが、保釈金を日産に肩代わりさせるという発想はダウンタウンの松本さんかデーブ・スペクターさんしか思いつかないでしょう。

 

そして、今回の庁費の減額案。

 

是非とも‟アメリカンジョークに決まってるじゃん!!”と言ってもらいたいものです。