経済同友会でのオンラインセミナーでの発言が物議を醸してる、サントリーHD社長の新剛史氏
実は、数年前に僕が所属している団体の経営講演会にご出演頂く機会があり、個別にお話をお伺いした事があります。
当時の新浪さんはローソンの社長をされていて、印象としては真摯なスポーツマンと言った所で、非常に爽やかな笑顔と物腰柔らかな口調が印象的でした。
しかも、演台に準備した飲み物がローソンのPB(プライベートブランド)商品ではなく、伊〇園の『おーい 〇茶』をお出しするなど、配慮を欠いてしまった事にも『いいよいいよ、そんなに気を使わなくて(笑)』と受け流して下さる器の大きさには、憧れすら抱きました。
そんな新浪さんの『45歳定年制度』という発言が、ネット上で批判を浴びている様ですが、僕にとっては批判の理由がちょっと分かりません。
前の記事にも少し書きましたが、現在41歳の僕も、45歳までに事業承継をしてセミリタイアを目論んでいるからです。
『45歳での転職は普通の人では無理』
『ただのリストラ』
などの声があるようですが、これこそ日本にはびこる ”サラリーマン根性” の根幹だと思います。
高校や大学を出て、社会人としてお給料を会社から安定て金い貰いながら、一体何を学び、経験を積んできたのでしょうか?
会社は、社員が貰ってる給料+30%程度の社会保険料などを納めています。
例えば、40万円の給料を貰っているのであれば、会社は他に12万円位の支払いが発生しているという事です。
これは、累進課税なので、支払う給料が高くなればなるほど負担が増えますよね?
では、50代を過ぎた社員の生産性はどうでしょうか?
新浪さんは、
終身雇用や年功賃金制など従来型の日本の雇用モデルから脱却する必要性を主張。
という趣旨の発言をされてます。
特にこの ”年功賃金制度” こそが従来型の ”癌” だと僕は思います。
生産性の一番高い30代~40代が一番安売り(高い売上ー安い賃金=高い利益率)されていて、生産性の下がる50代以降(低い売上ー高い賃金=マイナスの利益率)から給料がトントンと上がり続けるのって、普通に考えておかしいですよね?
この考えを先ず是正するのは、公務員からだと思います。
日本社会全体で、賃金や退職金のピークを45歳に持って行き、その年齢に達する頃には皆が第二の人生を考える様になるのが一番だと思います。
これまでの社会人人生で得た経験や実績、人脈、そして貯金を持って、自分自身で創業したり転職したり、はたまた雇用先の会社を引き継いて社長になるなど、やれることは何でもあると思います。
『就職さえしてしまえば安泰』
そんな時代は終わってると思います。
45歳は、色んな意味でめちゃくちゃいいタイミングだと、僕も思います。
その45歳という節目を見極められた新浪さんは流石だなーと思いますね。
これも、新浪さんご自身の経験からの事でしょう。
要するに、経験なんです。
”45歳定年” を提唱してるのに、”再就職” しか頭にないっていうのが、日本の教育のやばい所だなーって思いますね。
それも、日本の古い考え方で、『定年退職したら、安い給料で再雇用』とか、公務員だったら『天下り先に再就職』ですよね。
なんか、経験生かして自分にしか出来ない事をやってみれば良いのになーって思います。