平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

時代の寵児の危うさ

今日、またしても国民一人当たり5万円を給付という案が、菅総理に提出されたと言う記事を読みました。

野党からは、『選挙前のバラマキだ!!』と批判が出そうですが、官僚の天下り先として大活躍している一般社団法人や何とか機構に血税が流れ込むよりは、よっぽど国民に対して透明性の高い支出だと思います。

 

ただ、このタイミングでの要望という事は、年内の支給を見据えてでしょうから、腹の中は完全に選挙対策でしょうけどね。

 

 

さて、今回の記事のテーマは『時代の波に乗ってる商売は危ういよ』という内容です。

(お前みたいな零細社長が偉そうに言うなと言われそうですが。)

 

売上高過去最高の「出前館」、経費かさみ41億円の最終赤字(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース

 

コロナ禍の影響により、在宅勤務や外出自粛を追い風に急成長と遂げた『出前館』ですが、あれだけの売り上げを上げていながら巨額の赤字を計上しているのがとても気になります。

 

これは、店舗(拠点)の整備を進めたり、自前の配達員をこしらえた事で赤字が膨らんだとしていて、これから整備を進めていけば、将来的に黒字になるというスキームを描いている様です。

 

しかし、本当に計画通りに進むのでしょうか?

 

疑問その①

拠点を整備したり人を増やすと固定費がめっちゃ上がるけど、需要が減った時に耐えられる?

 

疑問その②

急拵(ごしら)えした組織は、大抵ガバナンスがガバガバになりやすいけど、法律面とか人材育成とかの整備は大丈夫?

 

疑問その③

黒字達成までに結構時間掛かる計画になってるけど、そもそも大丈夫?

 

瞬間的に飛躍した企業は、大体この3つの疑問点を解消出来ずにつまづきます。

 

勢いがある時は銀行も貸してくれますし、周りも持て囃(はや)します。

 

しかし、起業家と経営者は本質的に違うんです。

 

あるビジネスモデルを思い付き、エイヤ!でやってみると、これが大盛況。

あれよあれよと言う間に注文が相次ぎ、会社組織としての仕組みを作る前に規模だけが大きくなるパターンは注意が必要です。

 

もし、創業者が経営に携わった経験を持っているならまだしも、『いつかは成功したい』という漠然とした思いで起業して、一気に隆盛を極めてしまうと、余程の天才で無い限りは過剰投資が主な原因で窮地に陥るケースが殆どです。

 

過剰投資を回収できるだけの体力を、この短期間でつけられるかが勝負になりますが、この記事を読む限り短期間での体力充填はできそうにありません。

 

先ずは、コロナの影響が全く無くなっても発展を継続出来るビジネスモデルまで、ダウンサイジングするべきでしょう。

 

イケイケドンドンでは、短命に終わりかねません。