独立開業する場合の業種として、前職との同業で、しかも前職からお客さんや従業員さんをを引っ張ってくる場合など、こんな楽な設立は無いと思います。(過去の創業では似たような経験あります)
その上で設立当初から目標売上の半分でも見込みが立っているとすると、それは、単に設立に必要な勇気や覚悟はその半分で済むと思って貰って良いと思います。
実際の所、司法書士さんに報酬を支払って法人登記すれば、誰だって簡単に ‟社長さん” にはなれます。
なので、見込みが立ってる場合の創業よりも、全くの異業種からの独立の場合には想像を絶するピンチがある事を前提にして、それを乗り越える勇気と覚悟が必要です。
僕の場合、不運が重なった事もあり、指定申請が降りるまで想定より3ヶ月も遅れました。
社会保険料も含めての毎月の支出は少なく見積もっても110~130万円。
創業当初の売上は良くても20万円程度と、埋めるべき溝が深すぎました(笑)
創業して、先ず一番初めにしなければいけない事が、0から1を生み出すという事です。
同業種での独立の場合は、既に数人でも顧客がついていたり、営業方法が分かっていれば数万円でも売り上げを立てる見込みが立ちます。
しかし、異業種の場合はそうもいきません。
この、全く売り上げが無い状況から1円でもお客様からお金を頂ける様になるまでが大変です。
1円の売り上げを立てる為には、とにかくお客様のニーズを掴むしかありませんので、僕らの場合、取り敢えずは買い物代行サービスから始めましたが、これがまた大苦戦。
どこに行っても『買い物代行は面白い』と言われましたが、いざ始めるとお客さんはほぼゼロ。
月に数件程度の申し込みしか入りませんでした。
それでも、先ずは1,080円のチケットが売れた事が嬉しくて有難かったのを覚えています。
その後は英会話スクールやフラワーアレンジメントスクール、レンタルスペースに野菜の店頭・移動販売、梨などの季節商品の販売など、自分の人脈や仕入れルートでやれそうなサービスを次々に考案しました。
この中でバカ売れしたのが梨です(笑)
仕入れ値は公表できませんが1週間で4万円以上を売り上げ、これが1か月続いたのです。
今でこそ、トライアンドエラーを意識して行動する事ができますが、当時はただただ我武者羅に色んなことを試していたという感じです。
そんな感じでやっていると、段々と行動に意味を持たせるようになりました。
チラシ一枚にしても、反響があるチラシと無いチラシ。
折角なら反響が欲しいという欲求が自然と出てきますので、両者を見比べて違いを研究し、デザインを変えただけで問い合わせが10倍増える事もありました。
そんなこんなをしてる内にもあっという間に資金は底を尽きます。
社長の仕事は、どんな状況になろうとも従業員さんに遅延なく給料を支払う事だと思います。
その為には、常に資金を調達し(売上や借入)、利益を最大化し、戦略を持って経費を効率よく使う事だと思います。
「真面目にやってればいつかは報われる」とか
「今は売り上げに直結しないけど仕方ない」とか
そんな事言ってる時点でサラリーマン思考だと思います。
それと、色んな意味で ‟嘘” をついてる人ってそもそもダメだと思います。
人の話の上辺だけをすくい取って自分の言葉の様に発したり、あの人が困ってた時に助けたのは自分だみたいな事言う人いますけど、そんな人の言葉は信用できません。
とにかく、若い頃は利用もされましたし、嘘もつかれました。
時間も金銭も無駄に使ってしまった事もありますが、それも含めて ‟良い経験になった”と思える自分になる必要があります。
騙される事も嘘をつかれる事も、裏切られる事も。
全てを覚悟の上で会社を設立する事が肝要ですね。