平凡が一番難しい

小さな会社を経営していて感じることを、ぼそぼそと書いています。

プロ経営者について余計な事を言ってみる

今朝も朝一からいい具合に洗車のご依頼を頂いていましたが、小雨が降ったので明日に順延です。。

 

出張洗車の宿命ですねー。

 

明日は朝から順延分も含めて4台のご依頼を頂いていますので、今日は、午後から新規利用者さんの初通所に備えて準備したいと思います。

 

 

さてさて、住宅設備メーカー最大手のLIXILが、またまた社長更迭で迷走しているという記事を見かけました。

headlines.yahoo.co.jp

 

現在、LIXILで社長を務める瀬戸社長は富士フィルムマッキンゼー・アンド・カンパニーなど、名だたる企業の重要ポストを歴任し、現在の要職についている様です。

 

では、何故今回の様な更迭という事態に陥ったのでしょうか。

 

それは、現場の声に答えがある様です。

 だが、LIXILの営業担当者からは「顧客との取引現場のことを何もわかっていない素人の発想。導入前から100%失敗するとわかっており、今の厳しい経営状況は事前に予測できた」

 との事。

 

現場からは100%失敗すると分かっていたという手厳しいもの。

 

それも、「素人の発想」と切り捨てられてます。

 

プロ経営者の筈が現場からは ‟素人” 扱いされてます。

 

最近、よく耳にする ‟プロ経営者” ですが、招聘しても必ずしも上手くいっているとは限らない様ですね。

 

 

プロ経営者の招聘で知られる企業と言えばローソンですが、ローソンは新浪前社長を招くことでステップアップできた良い事例だと思います。

そして、新浪社長の次に社長に就任した玉塚社長(退任時は代表取締役会長)に交代してからは、僕の個人的な消費者としての意見は、品揃えが大きく変わったという事を実感するほどの大改革は無かった様に思います。

 

しかし、内部的な組織づくりという点においては、それなりの功績を残されていたようです。

 

新浪さんも玉塚さんも、所謂プロ経営者として畑違いの業種から招聘されています。

 

しかし、僕のお二人に対する印象は全く別物で、

 

「新浪さんは現場改革の人」

 

「玉塚さんは組織改革の人」

 

といった感じです。

 

新浪さんは、全国の各店舗を回って、FCオーナーさんや店長さんから直接声を聴いて、商品開発などを中心に「売れる店舗づくり」を実行された印象で、

 

玉塚さんは、本社で働く人たちを中心とした、ローソンという「組織の改革」に力を入れてあった印象です。

 

どちらの経営が正しいのかという質問は野暮であり無用だと思います。

 

ただ、今回のLIXILに関しては、「現場の声とは乖離」した経営は失敗であったと言わざるを得ません。

 

プロの経営者と言っても、やり方は様々です。

 

しかし、デスクに座って仕組みづくりだけをやろうとしても、それはどうやら現場が受け付けないようです。

 

‟経営”と言っても、本当に色々と業務はあります。

 

ただ、やはりと言いますか、現場を見ずにできる改革はほんの一部ではないでしょうか?

 

コンサルタントについても若干懐疑的な思いを持っているのも、その現場をある程度でも知らない人が、その慣習や流れを汲んだ計画を立てるのには無理があると思います。

 

大改革を断行するにも、先に現場の問題点を吸い上げてから行わないといけないと思います。

 

町の商店にいきなり「AI導入じゃーーー!!」といっても、無理があるのと同じです。

 

その業界で何が求められていて、達成される為にはそもそも何が必要なのか。

 

必要なものが何か分かっていながら出来ない理由は何なのか。

 

その理由の本質的課題は何なのか。

 

その課題は、物理的課題か人為的課題か。

 

課題というのは突き詰めれば突き詰める程深堀できます。

 

その中で、トライアンドエラーを繰り返す他はありませんが、何より最初のトライを行う時は現場の理解が必要不可欠です。

 

現場の理解と言っても、100%納得してもらう必要はありません。

 

「まぁ、言わんとすることは分かるけど、そんなんで上手くいくの?」っていう位の納得で十分です。

 

エラーがでれば、納得してなかった人の意見を次に実行すればいいだけの事です。

 

経営者とは、この理解を得る事から仕事が始まると思います。

 

僕の場合、年上の先輩を部下として来て頂いていますが、それにも理由があって「自分より優れた人を両脇に置く」為です。

 

自分に無い視点、自分に無い能力、自分に無い概念を持ち込むにはこれが一番です。

 

その上で、自分の強みを理解し、調和させていくことが楽しいのです。

 

LIXILの様な大企業になれば、かなり優秀な叩き上げの戦士が居るはずです。

 

その優秀な社員を自分の両脇に据えたのかどうか。

 

そこに勝敗を分ける要諦が有るような気がします。